【参考-12】東京藝術大学 快慶作大日如来坐像

​鎌倉時代前期

 本像は鎌倉時代の仏師・快慶によるもので、その作風から建仁3年(1203年)以前の無位時代の作品であると推定されています。髻と腕を除く上半身のほとんどを縦一材から彫り出し、正中線で左右に割矧いでいます。内刳りのうえ、首元に鑿を打ち込み頭部を割り離す「割首」が施されています。目には玉眼がはめ込まれ、像表面は漆箔・彩色で仕上げています。補修部分が多く当初の姿のままではありませんが、ボリュームのある肉体表現、毛筋彫りや衣文の細やかな表現が特徴的で、鎌倉時代の造像技法を余すことなく詰め込んだ仏像といえます。

 詳しい伝来はよく分かっていませんが、明治32年に旧東京美術学校が古美術教材として購入し、現在の東京藝術大学大学美術館に保管されています。その性格から文化財指定はされていませんが、仏像彫刻史の観点からもたいへん貴重な像であり、今も東京藝術大学の学生に多くの学びを与えてくれています。

​快慶作大日如来坐像

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